どうも、インテリア大好きムラサキコです。
みなさんは、「エコカラット」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
立体的でおしゃれなデザインの壁材であるエコカラットは、見た目だけではなく機能性にも優れており、さまざまな効果を期待できます。
「エコカラットって最近耳にするけどどんな効果があるの?」
「近々家を建てる予定だけれど、エコカラットを導入すべきか迷っている」
「エコカラットのメリット・デメリットを知ってから住宅に取り入れるか検討したい」
そんな疑問や悩みを持つ人のために、今回はエコカラットについて詳しく解説します。
エコカラットの特徴や効果、メリット・デメリットについてお伝えするので、エコカラット導入を検討している人はぜひ参考にしてください。
エコカラットとは、そもそもどういうものなの?
エコカラットとは、住宅設備などの販売で有名なLIXIL(リクシル)が1999年に販売をはじめた住宅の内装用壁材のことです。
「多孔質セラミックス」ともよばれ、粘土や鉱物を焼き上げたタイル状の壁材であり、内部にナノレベルの小さな孔(あな)が無数にあいています。
住宅内の壁に使用することで調湿効果や脱臭効果を期待でき、室内を快適に保ってくれるのがエコカラットの特徴。
有害物質の低減も期待できるので、快適な暮らしを求めてエコカラットを自宅に導入する人が増えています。
エコカラットは日本特有の土壁をヒントに作られました。伝統技術と最新技術が融合した壁材といえますね。
エコカラットのメリット
エコカラットには次のようなメリットがあります。
まずは、エコカラットの良いところからみていきましょう。
メリット①調湿効果を期待できる
エコカラットの一番のメリットは、調湿効果を期待できることです。
エコカラットには無数の微細な孔があいており、湿度が高いときは湿気を吸い、湿度が低く乾燥しているときは湿気を放出してくれるのが特徴。
夏場の過剰な湿気によるカビやダニの繁殖をおさえてくれるばかりか、冬場の過剰な乾燥にも対応できるので、一年中快適に過ごせます。
体感に個人差はあるものの、室内の湿度を調整できるのはエコカラットの大きな魅力といえるでしょう。
除湿器や加湿器のように電気を使う必要もありません。エコで機能的な壁材といえますね。
メリット②脱臭効果を期待できる
脱臭効果を期待できるのも、エコカラットのメリットの1つです。
エコカラットは湿気だけではなく、臭いの原因である臭い分子も吸着してくれます。
すべての臭いというわけではありませんが、エコカラットが低減できることがわかっている4大悪臭は次のとおり※1です。
【エコカラットで低減できる4大悪臭】
- トイレ:アンモニア
- 生ごみ:トリメチルアミン
- たばこ:硫化水素
- ペット臭:メチルメルカプタン
臭いに敏感で家の中の臭いを減らしたい人に、エコカラットはおすすめといえるでしょう。
※公式サイト:TATG02_35_1412_P0037.pdf
メリット③有害物質低減効果を期待できる
有害物質低減効果を期待できるのも、エコカラットのメリット。
室内に使用できる内装や家具の有害物質基準は決まっているものの、基準内だからといって有害物質の影響がゼロとはいえません。
エコカラットはシックハウス症候群の原因物質である、ホルムアルデヒドやトルエンといった有害物質を吸着・低減してくれます※1。
自宅を安心・安全な環境に保ちたい人に、エコカラットはおすすめといえるでしょう。
もちろん、エコカラット本体にも有害物質は含まれていません。
メリット④デザイン性が高い
エコカラットのデザイン性の高さもメリットの1つです。
エコカラットは、1999年に発売してから機能とともにデザインも進化しつづけています。
立体的で洗練されたデザインのエコカラットは、部屋の一部に設置するだけでインテリアのアクセントに。
バリエーションも豊富なので、さまざまなテイストの部屋に合わせやすいでしょう。
水ぶきで簡単に手入れできるのも、エコカラットの魅力です。
エコカラットのデメリット
エコカラットのデメリットは次のとおりです。
どんなに良質な商品でもデメリットはあります。
良くない面も理解してから導入を検討しましょう。
デメリット①一般的な壁紙とくらべると高額
エコカラットの一番のデメリットは、一般的な壁紙とくらべると高額な費用がかかることです。
エコカラットの価格は標準的な壁紙の何倍もするうえに、施工費用も割高になっています。
しかし、エコカラットは壁紙のように部屋全体に貼らなければならないわけではありません。
一部の壁に設置するだけでも、エコカラットの効果はある程度期待できます。
エコカラットの設置を一部の壁に限定すれば費用もおさえられますし、部屋のアクセントにもなるでしょう。
面積が広いに越したことはありませんが、一部の壁に設置するだけでもエコカラットの効果はある程度期待できます。
デメリット②割れたり欠けたりする可能性がある
割れたり欠けたりする可能性があるのも、エコカラットのデメリット。
鉱石や粘土などの原料を焼いて作るエコカラットは、陶器などの焼き物に近しい壁材であり、衝撃にあまり強いとはいえません。
たとえば、掃除機がぶつかったり子どもがかたいおもちゃで叩いたりしたときに、エコカラットが破損する可能性があります。
衝撃によるエコカラットの割れや欠けを防ぐには、腰壁を設置して高い位置に設置するなどの工夫が必要です。
破損してしまったエコカラットは、補修材である程度目立たなくすることはできます。
デメリット③効果を発揮するには面積が必要
エコカラットが効果を発揮するにはある程度面積が必要なのも、エコカラットのデメリットといえます。
エコカラットには調湿効果や脱臭効果などさまざまな効果がありますが、設置面積が小さすぎては効果を期待できません。
エコカラットの推奨面積は以下のとおりです。
部屋の広さ | エコカラットの推奨面積 |
12畳 | 4~6㎡ |
8畳 | 3~4㎡ |
6畳 | 2~3㎡ |
2畳 | 1~2㎡ |
1畳 | 1㎡ |
※出典:エコカラットプラスはどれくらい貼れば、調湿効果がありますか。推奨面積を教えてください。 | LIXIL|Q&A・お問い合わせ
エコカラットを部屋全体に貼る必要はありませんが、効果を十分に実感するには部屋の広さに応じた面積のエコカラットが必要なことをおぼえておきましょう。
上記はあくまで目安です。
効果の実感には個人差があることを忘れないでください。
デメリット④ピンやフックの使用不可
ピンやフックを使用できないのも、エコカラットのデメリットの1つです。
焼き物であるエコカラットは穴をあけられないため、エコカラットの上にピンでポスターを飾ったり、フックを取り付けて絵やカレンダーを飾ることはできません。
エコカラットを設置した壁にどうしても何かを飾ったり貼ったりしたい場合は、ピクチャーレールを使用するなどの工夫が必要です。
エコカラットの壁に自分で何かを取り付けるのは、避けたほうがいいでしょう。
エコカラットが向いている人
エコカラットが向いている人は、健康的な生活を送りたいと考えている人です。
有害物質の低減効果や調湿効果を期待できるエコカラットは、壁に設置するだけでからだにやさしい生活を送れます。
有害物質などの環境の影響を受けやすい子どもがいる家庭にも、エコカラットは適しているでしょう。
臭いに敏感な人にもエコカラットはおすすめといえます。
キッチンやトイレといった臭いの気になる場所に設置すれば、臭いを感じやすい人でもある程度快適に過ごせるはずです。
臭いを低減できるという意味では、ペットの臭いを軽減したい人にもエコカラットは向いています。
上記に当てはまる人は、エコカラット導入を検討してみるといいかもしれません。
エコカラットが向いていない人
エコカラットが向いていない人は、壁材にできるだけお金をかけたくない人です。
「エコカラットのデメリット」でも述べたとおり、一般的な壁紙とくらべるとエコカラットかなり高額といえます。
新築時やリフォーム時の予算が少なく、あまり壁材に費用をかけられないという人にはエコカラットは不向きかもしれません。
ピンやフックを壁に取り付けたい人にも、エコカラットは不向きです。
焼き物であるエコカラットには穴をあけられないため、絵や写真、カレンダー、ポスターなどをピンやフックを使って壁に自由に飾りたいという人にはおすすめできません。
費用に合わせてエコカラットの大きさを選んだり、絵やポスターを飾りたい場所を避けて設置することもできますよ。
エコカラット設置するのがおすすめな場所
エコカラットは、直接水がかからない壁であればどの部屋にも設置できます。
とくにおすすめな設置場所は次のとおりです。
エコカラット導入を考えている人は、どんな場所にエコカラットを設置するのが効果的か知っておきましょう。
おすすめ①玄関
エコカラットを設置するのがおすすめな場所は玄関です。
家の内と外をつなぐ玄関は湿気がたまりやすく、靴が発する臭いもこもりがち。
エコカラットを玄関の壁に設置すれば、エコカラットの調湿効果や脱臭効果を実感しやすいかもしれません。
おしゃれなデザインのエコカラットは、玄関のアクセントにもなるはずです。
おすすめ②トイレ
トイレもエコカラット設置におすすめの場所です。
エコカラットには脱臭効果があり、トイレの臭いの原因であるアンモニア臭を低減する※1ことがわかっています。
トイレは湿気も多い場所なので、エコカラットの調湿効果によるカビの抑制も期待できるでしょう。
トイレは面積が狭いので、エコカラットの施工費用をある程度おさえられます。
※公式サイト:TATG02_35_1412_P0037.pdf
おすすめ③キッチン
キッチンもおすすめのエコカラット設置場所です。
キッチンには料理や生ゴミなど、さまざまな臭いが溜まりがち。
キッチンの壁に脱臭効果のあるエコカラットを設置すれば、臭い分子を吸着してくれるので快適です。
エコカラットを使えばキッチンをおしゃれなスペースにできるので、料理中のテンションも上がりますね。
快適な暮らしにはエコカラットがおすすめ
今回は、エコカラットの特徴やメリット・デメリットについてくわしくおつたえしました。
エコカラットには調湿効果や脱臭効果、有害物質の低減効果などがあり、室内を快適に保ってくれるのがメリットです。
機能性だけではなくデザイン性にも優れており、部屋をおしゃれに演出できるのもエコカラットの魅力といえるでしょう。
一方、一般的な壁紙とくらべると価格が高額なことや、衝撃に弱く割れたり欠けたりする可能性があることには注意が必要です。
メリット・デメリットの両方を理解したうえで、エコカラットの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
「工事してまでエコカラットを設置するのは抵抗がある」という人には、DIYで壁に簡単に設置できる「エコカラットセルフ」がおすすめです♪